塩沢農家・武右衛門

土づくり、たい肥づくりへのこだわりBUUEMON'S KODAWARI

減農薬、減化学肥料をめざしたきっかけ

減農薬減化学肥料の安全なお米づくり

米作りを始めたばかりの頃、その当時は農薬に対する危険性はあまり重要視されなかった時代でした。
地域の害虫防除で農薬散布に参加した後に体の調子が悪くなった事から、農薬は人体に良くないと思ったのです。
これが武右衛門が減農薬を目指したきっかけでした。

化学肥料はお米の生育に必要な窒素、リン酸、カリウムが補えるため大変便利です。
しかしお米の生育に必要な栄養分はこの3つだけではありません。
本来、土にあった様々な栄養分を総合して補ってこそ、本当にいいお米が育つのです。
化学肥料だけの田んぼでは窒素、リン酸、カリウム以外の栄養分を得る事ができません。
その結果、何度も連作していくうちに稲に窒素、リン酸、カリウム以外の栄養を吸い取られ田んぼから地力が失われてしまうのです。
地力を失った田んぼから美味しいお米は育つはずはありません。

武右衛門では『土に恩返しを』をモットーに田んぼから育った お米のもみがら、米ヌカ、おからを肥料として田んぼに返し、栄養たっぷりの土壌づくりに努めています。

こだわりのたい肥づくり

こだわりの堆肥づくり

たい肥というと牛糞や豚糞などを想像する方も多いかと思います。
ただこの牛や豚も農薬を使って育てた飼料を食べており、糞には農薬の成分が含まれます。
武右衛門のたい肥はもみがら、米ヌカ、おからをブレンドして寝かせて、熟成させたものを使用しています。

牛糞、豚糞などは使用していません。
おからはお米に必要な窒素分を、米ヌカはお米にうまみを与える糖分をお米に与えます。
そしてもみがらをたい肥にいれる事で田んぼの土の中が空気を含んだスポンジ状になります。
こうなる事で酸素が隅々まで行きわたり、苗の根はりがよくなり、ストレスのない美味しいお米に育つのです。

精米のこだわりBUUEMON'S KODAWARI

うまみ層を残した精米

精米のこだわり

武右衛門では精米方法にもこだわりがあります。
精米にひと手間加えることで、よりおいしいお米にすることができるのです。

お米のうまみは、玄米のヌカ層と胚乳の間にある極薄いうまみ層によってもたらされています。
お米をおいしく仕上げる秘訣は、このうまみ層をいかに上手に残せるかにかかっています。

一般的なお米というと真っ白なお米を想像する方も多いかとおもいますが、実はこの真っ白なお米にはうまみ層はほとんど残っていません。
うまみ層が残った本当においしいお米は若干黄色がかったような色なのです。

低温低圧、こだわりの精米真っ白なお米の方が美味しく見えるためにお米屋さんが精米でうまみ層を削ってお米の白度をあげる精米をしているのです。

武右衛門のお米はうまみ層を残しているので若干黄色かかった色のお米です。
真っ白なお米に慣れ親しんだ方には驚くかもしれませんが、ぜひ一度ご賞味ください。
食べ比べてみれば、必ず違いをご理解頂けると思います。

じっくり少量を低温低圧での精米

精米のこだわり

精米の温度はお米の品質に影響を与えます。できるだけ低温で精米したほうがおいしいお米になるのです。

武右衛門では低温低圧で精米をおこないます。
お米にかかる圧力を小さくすると、お米の温度が上がりにくく薄いうまみ層を残した精米をしやすくなるのです。

またお米の硬さ、ヌカ層の厚みは田んぼ毎に違いますし、精米時の気温、室温も日によって違います。
この微妙な条件の違いでお米にかける圧力も微調整が必要ですが、お米作り15年の経験から、うまみ層を上手に残した精米をする事ができます。

ふわっとした仕上がりのお米にするために

精米が炊き上がりに影響

武右衛門では精米時に砥石を使いお米の表面に極小の傷をつけています。 こうする事でお水の浸透率のよいお米になります。こうする事で炊いた時にふわっとしたお米になるのです。

精米したての一番おいしいお米をお届けします。

おいしいお米イメージ

当然といえば当然の事ですが、お米は精米したてが美味しいです。 武右衛門では出荷直前に精米したてのお米をお客様にお届けします。

環境への配慮BUUEMON'S KODAWARI

地元塩沢の大地に感謝し、真心を込めて育てる自然循環農法

たわわに実った稲

武右衛門のお米作りの基本的な考えは
『お米に必要な栄養はお米由来の成分で栽培、
魚介類由来の肥料などのお米以外の栄養は使用しない』方針です。

これを実現するため、収穫したお米、お餅のうち、稲刈りをし脱穀した際にできる 『もみ殻』や、『いりご(実の入らないくず米や、こごめ)』、 『米ぬか』、『お餅自体』を翌年以降のお米の栄養のために使います。

また堆肥の発酵には地元の大地由来の発酵菌を使い、肥料づくりをしております。

肥料の原料は栽培したお米、お餅から、肥料の発酵菌も地元にもともとある土着菌で、 余所から不自然に持ち込まれたものでは ありませんので、環境への負荷もありません。

非常に無駄の少ない、環境にも優しい農法だと自負しております。 

この農法では、お米の旨みに必要な窒素などの栄養分が足りないのでは…と 思われる農家さんもおられるかと思います。 ですが、それでも一番おいしいお米が育つのが この塩沢地区の米作りに適した大地、地力の良さなのです。